時はアイドル戦国時代
あの手この手で客を取ろうと、プロデューサー達は必死になっているだろう。
正直言ってアイドル産業は供給過多になっているような気がしてならない。
その辺のライブハウスでは毎日のように地下アイドルのライブやイベントが行われているであろう。
地下何階まで行けば良いんだろうね笑
対して
秋元康プロデュースのAKBグループや
つんくがプロデュースしていたモーニング娘を初めとするハロプロ系など
圧倒的な資本で天下を取ったアイドルたちであると同時に現代のアイドル像を作り出したグループ。
僕はアイドルと言ったらモー娘かAKBのイメージだった。
ブリブリな衣装に10人くらいのメンバー、親しみやすい楽曲など
特にビジュアルがどうしてもアイドル感が強くて敬遠をしていた。
そんな中出会ったのが欅坂46であった。
※僕は先に乃木坂に興味を持ちその繋がりで欅坂もチェックしてみようといった流れ、ちなみにインフル新規です。
この曲を聴いた時に衝撃が走った
すんごい曲よくねーかこれ。
アイドルの楽曲って当たり障りのない歌詞をわかりやすい適当なメロディーのサビに乗せるっていうイメージがあったからいい意味で裏切られた。
これはもう一歩踏み込んだアイドルだなと感じたよ。秋元康は市場を広げようとしてるよ。
近年のアイドルのファン層はライト層があまりいないと言うか、できるだけ客単価を上げようっていう方針だと思うんだ。
商売的にはもちろん単価をあげるのは必要だけど、あまりに閉鎖的になってしまったり、ライトなファンが入りにくい環境であったりすると、そのコンテンツにとって死活問題になる。
そこで欅坂は今まで培ってきたノウハウはそのままに、ちょっとだけ楽曲にコストを掛けて入り口を広げようって戦略だと思う。
実際再生数的にもかなり伸びたし、メンバーは知らないけど曲は知ってる、良いよねって言う人が多いんじゃないかな。
興味を持ってくれた人には今までの流れの通り単価を上げていくといったところかな。
固まっていたと思われたアイドルの市場の入り口が一気に開かれた。
これは強者の戦い方ですわ、圧倒的資本力がなせる技。
その辺の地下に潜ってる人たちには到底マネできる芸当ではない。より地下に潜っていき、自分たちのいるところまで掘ってきてくれる人を相手にすれば良い、とむしろ開き直っている節も感じる。
話を戻すと、欅坂の楽曲はロックの畑の人間が聴いても全然違和感ないくらい曲がしっかりしている。
短いけどこれとか
なんかグランジに影響受けたUKのロックバンドみたいな音してんな笑
あとこれとか
アイドル曲にしては音がガチャガチャしてない、スッキリしていて楽器の音も割と聴きやすい。(ただしエキセントリックのダンスは許さねーからな笑)
売り方はバリバリのアイドル的なのに、楽曲がガチなんだよな。(なおアルバムは…)
正直こんな曲アイドルでもやるんだっていう驚きの連続。
気がついたら欅坂46のファンになっていた、いや業界的には「オタ」といったほうが良いのかもしれない(推しメンは石森虹花さん…いや言うな分かってる。良いんだそれでも…)
動画のコメントとか見てても「自分はアイドルにハマるとは思ってなかった」って言う人が多くいる。僕もその1人である。
くれぐれも勘違いしてはいけないのは、欅坂がすごいのは「アイドルにしては」っていうところかな。
曲がいい→アイドルにしてはね
世界観がすごい→アイドルにしてはね
ダンスがすごい→アイドルにしてはね
多分、アイドル好きじゃない、興味ないって人には他のアイドルと大差なく見えていると思う。
欅坂46というプロジェクトはアイドル、特に秋元康のプロデュースの割にはクオリティーは高いと思う。
実際僕は欅坂の曲を聴いてかなり僕の中のアイドル観がガラリと変わった。
でもまだ「アイドル」としての枠から抜けられていない印象がある。
どうしてもそれは仕方ないないのかもしれないが。
もし…もしも欅坂46に対する評価が「アイドル」から「アーティスト」に変わるようなことが起こったら、日本の音楽業界はまた大きな変化を迎えることになるだろう。
果たしてこの楽曲のクオリティーがいつまで続くことか、徐々にメンバーのバラ売りが進んでいっている中、このスタンスを変えることなく「箱」として売って行けるか、今後注目していきたい。