「小袋成彬」 しっとりオシャレ系入門

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小袋成彬 またの名はOBKR

ちょっと前にリリースされた「分離派の夏」がかなり良かった。

宇多田ヒカルがプロデュースしている、とかはっきり言ってどうでもいいくらい良かった。

 

リスナーに解釈を委ねるスタンスが個人的に非常に好き。

彼自身インタビューなどで「伝えたいメッセージはない」「この作品は自分のために作った」などと発言している。

元々はN.O.R.Kっていうデュオで活動していたらしいがそれと並行してレコード会社「Tokyo Recordings」を立ち上げる。ほどなくしてN.O.R.Kは解散、それからはプロデュースなど裏方の仕事をしていたという。

「売れる曲を書いてくれ」「こう言った曲を書いてくれ」っていう発注に答えるのが裏方の仕事だが、次第に彼はいわゆる「売れ線」みたいな曲を他人のために作り続けていくことに人生の大義を見出せなくなってしまったらしい。

 

本人のこういった経歴から「売れ線」から少し離れたこの作品が誕生したのだろう。

彼は「売れようが売れまいがどうでもいい」という発言をしているが、それには少し疑問を感じる。

じゃあなんでメジャーでリリースするんだよと、しかも天下のソニー。

売れなくていいはちょっと言い過ぎかなと。でもこういうことハッキリ言うところはかっこいいと思う。(実際に3000枚くらいしか売れてない…)

 

この作品は「音楽」であり芸術である。 売れるためのものではないという彼のスタンスは楽曲を聞いてもらえば伝わると思う。

当たり障りのないJPOPが好きな人はわかりにくくて退屈に感じるかもしてないけれど、一歩進んで自ら解釈をしようとすれば、歌詞も音も理解不能ではない。むしろ十分ポップスとして聴けるレベルのだと思う。

この作品は聴いたリスナーの許容範囲が少しでも広がる可能性を持ったものだと思う。

この作品がきっかけで僕はフランクオーシャンとかジェイムスブレイクとか聴いてみたよ、よかったよ。

 

世の中にはこういう音もあるんだなと気づかせてくれた作品だった。

 

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